4月からマーケティング・企画をすることになったら読んでおきたい5冊の本
新入社員、異動などでマーケティング部や新規事業企画室に配属になった方におすすめする本を紹介します。新しいお仕事を覚えるので大変だと思いますし、マストではなく息抜き感覚で読む本をチョイスしました。
5冊の選定理由
私が一緒に仕事させていただいたマーケターの間でよく名前があがる本をピックアップしました。また、さまざまな業界、業種の方に参考になるよう、専門書や技術書ではなく大局的な観点の本に絞りました。
そのため、すぐに使えるナレッジが書かれた本ではありません。悪しからず。
ついでですが、通勤中に気軽に読めるよう、文庫・新書かKindleで読めるものに限定しました。
そんな感じで厳選した本たちです。ぜひ読んでやってください。
そもそもマーケティングって何?
「マーケティングを学ぶ」石井淳蔵
マーケティングって、よく聞くけど、調査のことなのか販促企画のことなのか、何をすればいいのかよくわからない!という方も多いのでは。そんなあなたに最低限の基礎知識を。エピソードを交えながらマーケティングの体系が掴める。本書を読めばあなたのミッションがクリアになるかもしれません。
数字の読み方・使い方を学ぶ
「その数字が戦略を決める」イアン・エアーズ

- 作者: イアンエアーズ,Ian Ayres,山形浩生
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2010/06/10
- メディア: 文庫
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統計学・データサイエンスブームの前から出版されていた本で、かつて分析屋の間では本書がバイブルでした。「統計学が最強の学問」なんかもほとんど本書の二番煎じみたいなものです。気候変動からワインの美味しさを予測する話など、面白くてためになるエッセンスが盛りだくさん。ぜひ。
ヒト・カネ・モノの動きが見えてくる
「機械との競争」エリク・ブリニョルフソン

- 作者: エリク・ブリニョルフソン,アンドリュー・マカフィー,村井章子
- 出版社/メーカー: 日経BP社
- 発売日: 2013/02/07
- メディア: 単行本
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自動車が登場したとき馬車業界はどうしたのか、という過去からのラーニング。そして、現代における機械の台頭と人間の労働の変化。今後、テクノロジーが進化していく中で、何がどう変わるのか。消える仕事、新しい仕事、富の遷移。この本を読むと時代の流れが見え、あなたの会社の次のマーケットが見えてくるかもしれません。
データを読み解く前に
「みんなの意見は案外正しい」ジェームズ・スロウィッキー

- 作者: ジェームズ・スロウィッキー,小高尚子
- 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
- 発売日: 2009/11/25
- メディア: 文庫
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アクセス解析やアンケート調査をしたとき、その分析がすごく大変です。適当に解析チームに依頼するとなんでこんな数値に!?となることもしばしば。ユーザの声、みんなの声をどう読みとくか。ユーザーインサイト調査の前に、まずはこの本を読んでみてください。
数字だけではない観点
「定本 物語消費論」大塚英志
一度数字から離れてみるのも大切。数字に振り回されることなく、観念的に市場を見つめ直すことも大切です。本書は、流行の根源に「大きな物語」があるとして、消費を解読します。ゆるキャラが可愛いから売れるのではなく、人々はゆるキャラの裏にある「ストーリー」を消費しているのかもしれません。
普段からマーケットの動きを考える
読んでもすぐには実践できませんが、「へぇ」だけでは終わらない示唆に富んだ書籍ばかりです。
これらの本を手がかりに、「なんで“プレミアム◯◯”が流行っているんだろう?」「AKBとももクロの構造の違いは何で、どっちがどう優れているんだろう?」「EUに進出したいんだけど、どうゆう調査をしてどう判断しよう?」みたいなことを普段から考えるようになれば立派なマーケターになれること間違いなしです。
新しい部署では、アドテクだったりブランディングだったり様々な分野の勉強も必要になると思いますが、息抜きに上記の本もいかがでしょうか。
それでは。