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マーケティング日和

デジタルマーケティングとキャリアについて。

マーケターなら知っておきたい「互酬性」と「接続過剰」

ども。いずもです。

ソーシャルマーケティングを知るためには、社会学とか文化人類学の知識が大切だったりします。ということで、今回は「互酬性」と「接続過剰」という言葉を確認しながら、ソーシャルマーケティングについて考えてみましょう。

 

互酬性

まず、「互酬性」ですが、これは文化人類学の用語です。ググれば山ほど解説が出てきますが、簡単にいうと「お返ししたくなっちゃう性質」です。

これはどんな民族にも見られる性質で、人は何かをもらったらお返しせずにはいられないのです。

 

身近な例でいくと、親戚間での贈与やお金のやりとりを想像してください。

子供がお年玉をもらった。イトコが結婚する。おじいちゃんが亡くなった。お歳暮。

もらい過ぎるとなんだか申し訳ない気持ちになるし、たくさんあげることでちょっとドヤ顔になったり。で、贈与に贈与を繰り返していく…これが互酬性。

 

このような、「申し訳ないからお返ししよう」みたいな気持ちを、互酬性と理解すればいいと思います。

詳しくは、本を読んでみてください。

贈与論 (ちくま学芸文庫)

贈与論 (ちくま学芸文庫)

 

 

で、今いちばんホットな事例がSNSでの贈与とお返しです。

例えば、Twitterでの「フォロー返し」「フォロバ」。ファボもRTもお返し的な性質がありますね。

はてなでいうと、スターもらったら返す。読者になられたら読者になり返す。ブコメもらったらブコメにブックマークする。

 

SNSっていうのは、互酬性をうまく利用することでインフルエンスしているんですね。

でも、はたしてそんなに簡単なものなのでしょうか。後述しますね。

さておき、もうひとつのキーワード。

 

接続過剰

次のキーワードは接続過剰です。これは千葉雅也さん@masayachibaという若い哲学者さんが「動きすぎてはいけない」という本で使っている言葉です。

 

私も正しく理解できているわけではありませんが、要は最近のSNS問題に対し「つながりすぎなんじゃね?」って切り込んだ考え方です。

動きすぎてはいけない: ジル・ドゥルーズと生成変化の哲学

動きすぎてはいけない: ジル・ドゥルーズと生成変化の哲学

 

 SNS中毒な人とか、SNSでデマが拡散したりとか。誰でも一瞬で炎上する。繋がりすぎているからそんなキモい現象が発生するんじゃない?

 

細かい説明は省きますが、マーケティング担当者として、この2つのキーワードは押さえておくべきです。

というのも、現代が接続過剰な互酬性の連鎖になっているからです。

 

昔なら、年に数回のやりとりでよかった贈与が、一日に何回も発生している。毎日毎日、「いいね」されたらお返ししなきゃと思う。

 

しかも、ネット上での知り合いとか、卒業以来会ったことない同級生とか、薄くて複雑なつながりって明らかに接続過剰。

あーうざいうざい。正直もう疲れた!っていうのがインサイトなんですね。

 

質にこだわる

でもアホなマーケティング担当者が多くて、「SNSで拡散しましょう!」とか「SNSを使ったキャンペーンをしましょう!」とすぐ言い出すんですよ。

結局、ほとんどのデジタルマーケティング施策は失敗している。

なぜか? 

接続過剰な現代において、SNS贈与の価値が下がっているからです。「フォロー?RT?オッケー。捨て垢だけどね。ミュートするけどね」みたいな具合に、価値が全然ないんですよ。

 

だから、SNSでシェアさせたいならちゃんとしたコンテンツを用意しなきゃダメです。拡散することばっか考えて販促会社に頼んでも、質の低い拡散しかされない。RTしてるの全部botやん、みたいな。

 

結論、質の高い拡散をしてもらうのがベストで、そのためには互酬性と接続過剰は無視できないし、間違った使い方をしてはいけない。

 

企画担当者は、社会がこういう状態であることを踏まえて、マーケティング施策を考えましょう。

複雑で、個人情報抜き取られそうなウザいコンテンツよりも、レディ・ガガの「コーラうめー」っていうツイートの方が100万倍のインパクトを持っているんです。

 

分析担当者は、いいねの数とかをKPIにしないように気をつけましょう。

「然るべきターゲットに訴求できたか」とか「コメントの言語解析を使ったレピュテーション調査」とか、狙いどおりに拡散できたか、狙いどおりの効果が得られたか、を指標にするといいかも。

 

てな感じでまとまりのない文章ですが。以上。

izm0.hatenablog.com