マーケティング日和

デジタルマーケティングとキャリアについて。

携帯電話会社から学ぶ、パイを奪い、パイを作るマーケティング

ドコモがMVNOに参入 自ら格安SIMの提供へ - ライブドアニュース

 「ドコモがMVNOってどういうことだよ」みたいな感じで話題になった本件。でもマーケターからすればなんの不思議もない、ごく当然の戦略だと思う。 

いい機会なので、マーケター観点でこのニュースを見てみよう。

 

マーケティングはパイ取り合戦

そもそもマーケティングとは一言でいえばパイを奪い合うことだ。

「想定MAXマーケット」を定め、その中でいま何%のシェアを取っているのか。また、今後どうなるのか。

マーケターは常にそういう考え方をしている。

 

通信業界は最たるもので、docomo、KDDI、SoftBankのたった3社で「日本」というマーケットを奪い合っているだけのビジネスだ。

 

日本の人口は1.3億人、携帯電話の契約数は1.4億。

すでに人口を超えている超成熟マーケットなのだ。これ以上、新たに携帯電話を普及させるのは無理だ。

この市場では、競合の客を食うか食われるかのどちらかしかない。

 

MVNOという新しいマーケット

そんな背景から、最近は異様なMNP合戦を繰り広げていたわけだ。

放っておけば自社のユーザはどんどん減り、減った分だけ競合のユーザが増えるという、なんともエグい業界なのだ。

誰もがこの戦いに疲弊していた。

ところが最近、新たなマーケットが誕生した。それがMVNOだったのだ。

 

MVNOはことごとくマーケット進出に失敗してきた。ブランド力で競合3社に勝てっこないからだ。主な要因は電話番号やメールドメインだと言われている。

それが、2013年から急に風向きが変わってきた。

 

いかにしてパイをとるか - 孫正義は天才か

まずはパイを守らなくてはいけない。海外ではMVNOの普及により、MVNO専門業者が大手通信会社に肩を並べるほど成長している国もある。

そのような状況を防ぐべく、KDDI傘下のUQコミュニケーションズが設立された。移動体通信業者としては成功の部類に入るだろう。

 

そして、そのような状況を看過するわけがないのが孫正義率いるSoftBank。ヤフーブランドからモバイルを仕込み、抜群のタイミングでSoftBankに吸収した。

これは「攻め」の戦略で、SoftBankとしてのシェア拡大を狙ったものだ。事実、これでSoftBankはKDDIを抜きシェア2位となる。

ワイモバイルとは、このためだけに用意された伏兵だったのだ。

 

シェア2位というファクトが重要。

ワイモバイル設立から約半年の超絶ウルトラCである。孫さんあんたは天才だ。

 

KDDIはUQという秘蔵っ子を抱えつつ、今から合併してもシェア2位に戻るのは難しい窮地に立たされた。

KDDIは「パイを仕込み、かっさらう」というマーケティング思考のできない技術系の会社なので、きっと新しいOSの携帯でも出すのだろう。WindowsとかFirefoxとか。

 

孫さんはガチだ、どうするドコモ?

さて、docomoはというと、ゼロ年代まではシェア過半数を抑え独走状態だった。

が、10年にとうとう過半数を割り、現在はシェア45%、ずるずると落ちている。業績も今期予想も含めてずっと右肩下がりを続けている。

「でも大丈夫だよね、docomoって最強だもんね」というのが今までのdocomoだ。

 

しかし、今回ばかりはMVNO登場によって通信業界が大きく変化しているのがわかるし孫さんの戦略にビビりまくりのはずである。

 

そんな状況なら、ドコモがMVNO参入というのはごく自然な流れだろう。

各社が今後どのように「日本」というパイを奪い合うのか、ご注目いただきたい。

あんぽん 孫正義伝

あんぽん 孫正義伝

 

 

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