マーケティング日和

デジタルマーケティングとキャリアについて。

マーケティングって具体的にどんな仕事なのか。何してんのか。

「売れる仕組みづくり」

「市場そのものを創りだす」

という妄言は置いとこう。今回は、「マーケの仕事」を実務に即したかたちでお伝えしたい。ちょっと長いけど読んでくれれば幸い。

マーケティングの仕事は大きく3つ

結論からいうとマーケティング部の仕事は、データ分析施策立案顧客管理の3つがベースだ。※ウェブメディアにおいて

需要予測とか抜本的改革とかはマーケティング専攻のMBAホルダーに任せよう。 

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データ分析の仕事について

さて、マーケターはとりあえずデータを取得するためのツール設定が最初の仕事だと思う。これがすべてのはじまり。

設定なんて誰でもできそうだし無料のツールもたくさんあるし問題ないっしょ~と思うかもしれないが、こんな場合どうだろう。

例えば、メールマーケティングの環境が整ってないとどうなるだろうか??

開発「メール1,000通送ったけど、効果あったのかな?」

運用「CVは特にいつもと変わらないな」

デザイナ「次回はどうする?」

営業「間髪入れずにガンガン送ろうぜ!」

部長「今度の役員会でなんて報告すりゃいいんだよ〜」

 

カオスだ。あーでもないこーでもない言い合って、、正しい方向性を見失い、衰退する事業をゴマンと見てきたよ。

でももし、マーケターがいれば、メール開封率その後のユーザーの動きがわかる。今後の方針についてもさらっとアドバイスできるはずだ。

マーケ「開封率は平均レベルですね。CVに至ったユーザーは少ないですが女性ユーザーのアクセス数だけハネてるのが特徴的です。男女でメールのデザインや内容に変化をつけた方がいいかもしれません。

一方で、到達率が難アリです。そもそもメールが届いてなさそうです。マーケの方で配信リストを確認しますので、エンジニアさんの方ではヘッダ等確認してもらえますか?キャリアフィルタだけは避けたいです。

いずれにしても、まずはちゃんと届いてきちんと読まれるメールを作っていきましょう!」 

 

という具合にメールの品質が向上していくのだ。何はともあれ、きちんとデータを取得できるようにすること。

ツールをむやみに導入するのではなく、必要な情報を適切に引き出せるようにすること。

これが実務レベルでの「データ分析」だと思う。

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施策立案の仕事について

施策はしばしば企画と間違えられる。でもちょっと違うので確認。

企画「こうした方がいいのでは」「ブレストしよう」←楽しい!

施策「こうすべき」「いいからやれ」「URGENT」←楽しくない!

 

施策とは「ほどこすべき手段」。喫緊の、やらなきゃヤバイこと。だから、施策立案というのはクリエイティブな仕事とはほど遠い。

 

例えば、こんな状況を想像してみよう。

アプリをリニューアルしたところ、起動が1秒ほど伸びたらしい。そのせいでアクティブユーザーが減少傾向に。

 

これは企画()なんて考えている場合ではない!施策を打とう!

ロールバックするか…あるいは起動画面を工夫してみる?いや、ユーザー切ってしまってもいいのでは。ほかになんかキャンペーンで人を釣るか…最悪放置でもいいような…。

いろんな施策が思いつくよね。

ここで、全部の計算をするのが、実務における施策立案。なにを計算するかって?あらゆる計算をするんだよ。

現状把握、今後の予測、開発工数、運用コスト、リスク、評判、収益、etc

決めるのはディシジョンメーカーたる、お偉いさんだ。

ここでのポイントは、あらゆるツッコミに耐えうる武装をすること。人に指図するってそういうことだ。だからブレストゴッコしたり統計ソフトで計算してるヒマはない。

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顧客管理ってどんな仕事なのか

閑話休題。。さて、ブルーボトルコーヒーに行ったことはあるだろうか。実は僕、先日初めて行ったのだが

お会計のときに名前を聞いてくるのだ。。しかも、大きな声で呼びやがる。

「いずも様〜!ブレンドコーヒーが出来上がりました〜!」

 

恥ずかしい、けど嬉しい。今までにないコーヒーショップだ。味は…とにかく新鮮。なんだこの苦味と酸味と突き抜ける香り!!

というわけで、これがコーヒー界のAppleとも呼ばれるテクノロジー企業、ブルーボトルだ。

 

え?何の話かって??

いやいや、デジタルマーケティングがビンビンじゃないか!

最初の話の繰り返しだが、マーケティングのはじまりはデータの取得だ。ここでブルーボトルの顧客DBを考えてみよう。

15:12, 20℃, izmo, male, 30, coffee, hot, black, cookie, take out,,,

 

こんな具合に、彼らはガッツリ僕の購買ログを取得しているのだ。

 

平日の朝、ホットのブラックコーヒーとシリアルが買われるのはNY。

土曜の昼にアイスラテとワッフルが買われるのは清澄白河。

 

当たり前だけど、気候、客層、味の好み、すべてがNYと清澄白河では異なるはずだ。それに応じて豆の仕入れや調合を変えるのがブルーボトルのやり方だ。

すべては最高のコーヒーを作るため。

だから彼らは、今日この日この場所でここに来る客に一番フレッシュなコーヒーを提供することができるのだ。

 

我々の実務で言えば、顧客DBをきちんと整理すること。それが顧客管理だ。

 

ユーザーは何時にログインするのか?動作環境は?その日の天気は?その人は独身?

ある調べによると、人は寂しいときにスマホアプリを使うらしい。

ということは、マーケターは顧客が寂しいかどうか知らなくちゃいけない。

顧客管理とは、客の状態をきちんと知ること。

 

顧客管理の文脈で、DAUとか休眠ユーザーとかよく聞くが、彼らのことをどれだけ理解できているだろう?

 

もしかしたら、あなたのECサイトを利用しているユーザーは肥満が多いかもしれない。

もしかしたら、ロイヤルカスタマーほど所得が低いかもしれない。

 

顧客管理というのはGoogle Analyticsでトラッキングできない情報も含めて、あらゆる情報を組み立てて整理することだ。そうして、ユーザーの本当の状態を知ることができる。

 

さて、ブルーボトルに再訪した「いずも様」が次からブレンドコーヒーを注文しなくなった場合、あなたはそこに何か理由を見つけることはできるだろうか?

マーケターにとって最大で最難関の仕事、それが顧客管理だ。 

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まとめ

以上、3つがマーケの仕事のファクターだ。これを軸に、技術や提案のスキルを磨いていくのがマーケターの仕事、キャリア。

まずはデータベースとかメール送信の仕組みを学ぶ必要がありそうだね。日本とNYの違いについても勉強しなきゃ。そんな具合に、無限に勉強の幅が増える。

「売れる仕組みづくり」だなんて定義をしているヒマはない。

本屋のマーケティングコーナーなんて全部無視無視!HTTPとリスクアセスメントの勉強しよう。あー忙しい!