マーケティング日和

デジタルマーケティングとキャリアについて。

炎上とマーケティング〜リスク指標KRIの話

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さて、今回はKPIに似ているけどあまり知られていない指標”KRI”について考えたいと思います。

KRIはリスク指標

KRIはKey Risk Indicatorの略で、リスク指標のことです。ゴールがKGI、パフォーマンスがKPI、リスクがKRI。

KRIの大まかな計算式は ダメージの大きさ× 発生確率 で求められる。

ではKRIとは、どういう風に使うのか。自然災害のリスクを例にして考えてみましょう。

発生する可能性が3、影響の甚大さを5と仮定すると、3 × 5 = 15KRIは15。自然災害のKRIは15とします。

 

この考え方を応用して、サーバーが落ちるリスクや個人情報が漏洩するリスクなどと比べることでビジネスが進めやすくなります。

では、マーケターにとってのKRIとは何なのでしょう。

 

KRIを考慮しないマーケティング

例えば、バズマーケティングで売上アップを狙うような場合は非常にリスキーです。KRIを考えておかないと大変なことになる。

 

狙い通りにバズってPVが伸びまくり、KPIは達成。

CVも増えてKGIは120%達成。ウハウハ!

しかし同時にアンチを生み、SNSや掲示板で批判されてしまった。ガビーン!

結果的に、バズ後の売上はむしろダウン。月間・四半期ベースでもダウントレンドとなった。ヤババ!

気づけば、「ああ、あの炎上の会社ね」と冷笑されるようになってしまった…。チーン!

 

こういうケースは近年とても多いですね。マーケターの仕事はバズを生むことではなく、流れを好循環に変えること。だからこれはただの炎上、焼身自殺だと思います。

 

リスクを予期した施策計画を

前もってリスクを整理してモニタリングできるようにするのがKRIの使い方です。

先の例だと、炎上リスクを予期しておくこと。そして、どこまでを許容するのかを定量的に決めておく。許容範囲を超えた場合、速やかに対応できるようにする。

 

例えば、ネガコメが10件以上になった場合はすぐにプランを変更、とか。

アクセスが異常値になったらすぐに閉鎖して魚拓削除申請、とか。

施策は打ちっぱなしで終わらせずその後のアクションプランも考えることが大切。

 

リスクは会社全体の問題

The DevOps 逆転だ!究極の継続的デリバリー という本でも、「最悪のケースを想定して広報からすぐに謝罪リリースができるようにしよう!」なんてシーンがある。

リスクは経営者だけの問題じゃないのよ。

それに、前もってリスクを想定しておけば、混乱を最小限にとどめる対策はいくらでも可能だ。

 

謝罪広告やリコールをスムーズに行って株価や評判を回復させた例も少なくない。

最近だと、ガリガリ君値上げの件とか。CSSをパクッたJK社長も、ナイスな謝罪で被害を最小限に留めたと思う。

 

ローンチ/リリース前に、もしものことを考える

「かつてのようにグレーならガンガン行け、とは言えなくなった」とDMMの社長が言っていた。

「"法的にOK"はブランディング的にNG」という言葉もマーケ界隈では標語になった。

そういう時代になったのだ。

 

だから、自分の企画や製品を場上する前に見つめなおしてみよう。リスクはいくらでも考えられるが、そこで自分に問いかけよう。

どこまでのダメージを許容できる?許容できないものはどう捌く?

 

例えば、「美人事集合!ハーレム採用イベント」という企画があったとします。

炎上リスク(KRI)と、そのイベントによる人材採用成功率(KGI)を考えてみよう。

単純にKRIとKGIではどちらのほうが大きいでしょうか。リスクを負ってまで得られるベネフィットはあるでしょうか。

 

そうです、この企画はリスクばかりが大きいクソ企画と言えます。

 

KRIという考え方はまだITサービス運営には応用されていませんが、ITほど燃えやすい業界もないので、リスクについての関心はもう少し高まってもいいんじゃないかと思います。

最強のリスク管理

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